南の小言

100年健康を作るPTの日常

受け身大好き日本人

先日、弊社が運営するフィットネスジムのトレーナーからの依頼を受けて、レッスンに講師として参加してきました。

 

ヘルニアと坐骨神経痛に悩んでいる会員様。整形外科病院にてリハビリを実施しているが思うような成果が出ていない様子であり、私の見解が聞きたいという内容でした。

 

整形外科でのリハビリは、主にヘルニアと坐骨神経痛に対する治療がメインとなっていました。しかし、既往歴と動作分析を行った結果、10年程前に手術をした足関節の影響が強いのではないかと仮説を立て動作分析を進めました。すると、ヘルニアや坐骨神経痛では説明がつかないような症状が多く存在し、足関節の影響が強いことを確信しました。

 

本来病院でのリハビリであればここから治療と評価を行い即自効果があるかの確認をしますが、フィットネスジムのレッスンの傍らに行っているため、治療を行うことはできません。その点はもどかしさを感じる部分もありますが、システム上PTがでしゃばる部分ではないと思っている為、助言程度に留めています。

 

このように、トレーニングの専門家であるトレーナーと治療家のPTがお互いの特異性を活かしながら会員様のサポートを行うことが出来る体制は非常に大きな価値を生んでいると思います。

 

私の目標は【痛みによるジム退会者をゼロにする】ことです。

 

身体に痛みが生じた場合、一般的には整形外科、接骨院、整体院、マッサージ屋を検討する方が多く、運動しよう!と思う人はゼロに等しいのではないでしょうか。

 

上記の場所に行けばおそらく痛みは消失するでしょう。しかし、なぜ痛みが生じてしまったのか(痛みの根源)を解決することは難しく、長い目で見たときに再発する可能性が非常に高いです。それを解決するには、運動が必須になってきます。

 

つまり痛みを抱えている人ほど運動は重要であり、最適な運動を行うことが問題解決の最短距離となります。もちろん痛みを我慢しながら運動する訳ではありません。整形外科や整体院等で適切な治療を受けてもらい、同時進行でフィットネスジムで運動を行えば良いのです。

 

仮に痛みが生じた場合でも、長い目で見たときにここでの運動が一番大切ということを会員様に理解してもらうことが出来れば、痛みによる退会率を減少させることができると思いますし、痛みが強く運動が難しい方でも、適切な治療を受けた後復会していただけると思います。

 

4/4に【運動こそ最強の薬】というブログを書きましたが、この考え方が世にもっと浸透させることができれば、フィットネスジム業界はもっと需要が高まると思いますし、弊社のスモールジムのような運動×福祉×医療を実現させるジムは更に拡大していくと思います。

 

受け身が大好きな日本人をの思考を、業界全体で変えていきたいですね。