南の小言

100年健康を作るPTの日常

大臀筋のエクササイズは?

今日で3月の平日は終了。今月も体調不良の方やリハビリ終了の方がちらほらいたので、後半は思うように件数が伸びませんでしたが、それでもきゃんばす全体として最高件数は更新できそうです。リハビリ部門単体でも、土日のリハビリがキャンセルにならなければ目標にしていた200件に到達しそうです。

 

キャンセルになりませんように…

(こんなことを言うと大体イレギュラーが起こりますが)

 

 

大臀筋のエクサイズは?」と聞かれると皆さんはなんと答えますか?

 

スクワットと答える人もいればヒップリフトと答える人もいるでしょう。その他のメニューを答える人も沢山いると思います。筋トレ方法は無数に存在しますし、結論どれを選んだって間違いではありません。

 

ただ、【その人にあった方法】を選択できるかどうかはトレーナー次第です。

 

「この筋肉にはこの運動が最も良い!」といった効率良く対象筋へ収縮を入れることができる方法は調べれば出てきますが、対象者にとってその方法が適切かどうかはまた別の話。ROM制限や特有の癖によってその運動では適切な収縮を入れることが出来ないかもしれません。

 

そんな時、運動メニューの引き出しが少ない人は別法が思いつかず、結局非効率的な運動しか提供できなくなってしまいます。

 

「こういう場合はこの運動」「それができなければこの運動」「この癖がある人にはこの運動」といったように筋肉一つでも多くのバリエーションを持っておく必要があります。

 

万人に効果のある運動は存在しません。

 

スクワットは最強の運動を言われていますが、変形が強い人や既に身体アンバランスな状態の人には逆効果の場合があります。そういったときに、スクワットと同じ効果を別の方法で出すことが重要になります。そこで代案を出せないトレーナーは二流です。

 

「この筋肉にはこの運動」といった偏った思考では他人の健康を作ることはできません。

 

トレーナーに必要な要素として、運動のレパートリーをとにかく多く持っておくことが重要だと思います。

 

とにかく引き出しを多く持ち、対象者に適した運動メニューを選択するスキルを培うことができれば、より多くの人の悩みを解決へ導くことができると思います。

 

まずはレパートリーを増やしていきましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

新人の成長を感じるこの頃

今日は風も無く暖かい一日でした。星稜も無事に準決勝進出。やっぱり母校が勝ち上がるのはテンションが上がります。星稜が選抜で優勝する姿を見れたらと思いますが、優勝しない方が球児にとっては良い経験かもしれません。勝つ経験(成功経験)よりも負ける経験(失敗経験)の方が社会に出て役に立つと思う今日この頃。とにかく石川県代表として頑張ってもらいたいものです。

 

現在のきゃんばすは看護師9人、PT3人(パートを含む)で運営していますが、私が常勤となった昨年1月時点では、看護師3人、常勤PT1人でした。この一年で見違えるほど規模が大きくなりましたし、スモールジムもこの一年で更に大きくなりました。会社全体として今は頑張りどきだと思います。

 

私がここ数ヶ月で最も苦労したことは新人教育です。昨年9月に二人目の常勤PTが加わり、リハビリ対応可能範囲が拡大した訳ですが、何でもかんでもフィーリングで実施してきた私にとって新人教育(しかも歳上)は簡単なものではなく、常に頭を悩ませる日々が続きました。自分が当たり前だと思っていたことが彼にとって当たり前ではなかったり、世間一般の考え方と私や彼がズレている部分があったりと一筋縄ではいかない点が多々あり、とにかく苦労しました。今だから言えることですが、同期のPTや家族にも相談しまくる程私自身追い詰められていました。

 

そんな中、最近は彼の成長を感じることができるようになりました。私の力だけではなく、上司や社長のお力を借りることもありましたが、そんな後輩の成長を感じることができると更に仕事が面白くなってきました。

 

やはり仕事は楽しくなくちゃ。

 

まだまだ頑張ります。

 

今日はこの辺で。

 

 

身体って面白い!

高校野球。最高ですね。

今年は石川県から二校参加していますが、残っているのは星稜のみ。母校であり野球の名門である星稜がどこまで勝ち上がることが出来るか楽しみです。

 

あの大舞台でハッスルする経験は、社会人になっても活きるでしょう。

 

高校球児の青春を見ていると、高校時代に戻りたいなとふと思います。

 

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SNSを見ていると様々な治療家やトレーナー(PT)の投稿が出てきます。普段からそういったものばかりを見ているとAIが自動で関連性の高いものを選択、表示してくれます。

 

AIって凄い。

 

なんでも鵜呑みにすることは良くありませんが、勉強になることは間違いありません。

 

先日、とあるトレーナーが「腸脛靭帯の痛みは股関節の捻れが原因である為、筋膜ローラーでリリースすることは危険」と訴える動画を投稿していました。

 

私の中で納得できる部分とできない部分が浮かびましたが、案の定コメント欄には否定的な意見が並んでいました。ただ、中には肯定的な意見を述べている人もチラホラ。

 

意見が分かれることはよくある事ですが、面白いことにコメントしている人の大半が治療家もしくはジムトレーナーとして一定の成功を収めている企業の代表です。言わば身体のプロの中のプロです。

 

そんな彼らでも意見が分かれるというところに身体の難しさを感じます。

 

昨日の知識は過去の知識と言いますが、身体に関しての事柄ほどこの言葉が当てはまるものはないと思います。

 

素人の戯言ではなく結果を出しているプロですら意見が様々。そんな分野で勉強無しに結果を出せる訳がありません。

 

これを面白いと思うか面倒くさいと思うかで未来は大きく変わります。

 

楽しめない勉強に将来性はなし。

 

この奥深さを面白いと思えるトレーナーやPTがもっと増えたらと思います。

 

もちろん私はしっかり楽しんでいます。

 

訪問マッサージ?

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今日から週2回の訪問リハビリを開始した利用者さん。側湾症と脊柱管狭窄症による腰背部痛に悩まされている方であり、除痛及びADL拡大目的で訪問リハビリが開始されました。

 

ここまでは良くある症例ですが、普段と違うのは私の訪問リハビリの他に訪問マッサージを週3回利用している事です。

 

はい、でました訪問マッサージ。

 

半年くらい前に訪問マッサージに仕事を奪われたことがありましたので、この話をCMさんから聞いた時に鳥肌が立ちました。しかも今回の件はCMさんが訪問マッサージに否定的だった主治医にゴリ押しして導入したそう。こちらのCMさんは彼女以外にも3名の利用者さんと訪問マッサージを繋げたそう。

 

訪問マッサージでは何ができるのか、CMさんにとって訪問マッサージはどのような立ち位置なのかが非常に気になります。

 

大前提として、私は訪問マッサージを否定している訳ではありません。マッサージは重要な治療法であり、私も用いるときはあります。

 

ただ、今回のような変形や痛みの強い症例に対して何ができてどのような効果が期待できるのか非常に気になります。医師の中でも【訪問マッサージの指示書は書かない】と断言している人は結構多いそうで、それに対して訪問マッサージ界隈は声を上げている現状です。

 

医師の中でも【訪問マッサージより訪問リハビリ】という思いがあるのかもしれません。利用者側からすれば受け身でできるマッサージの方が好まれるでしょうが、リハビリをしなければ改善しないものが多く存在すると思っています。

 

ただ、これはあくまで訪問リハビリを担当しているPTである私だから言えることであり、訪問マッサージを担当しているあん摩マッサージ指圧師にもそれなりの意見があるはずです。あん摩マッサージ指圧師も国家資格であり、保持者には私たちには無い技術と知識があることは間違いありません。

 

私の周りにはあん摩マッサージ指圧師がいない為、相手サイドの意見を聞く場がありません。

今回は初めて、訪問マッサージと訪問リハビリの同時介入になります。

 

これを機に訪問マッサージの担当者と関係性を深め、情報収集できたらと思います。

 

敵対視するのではなく、共存する方が利用者さんにとってメリットが大きいかもしれません。

 

押し問答になるかもしれませんが、そんな討論会もしてみたいと思う今日この頃です。

 

 

友達が教諭に!

私の専門学校時代の同級生PTが、来月から母校の常勤講師になります。元々大阪のクリニックで働いていた彼ですが、私や先生方の猛烈なアプローチにより石川県に戻ることを決めてくれました。

 

また定期的に会える環境になることはもちろん嬉しいですが、きゃんばすとアカデミー(母校)が繋がる機会が増えることも楽しみです。

 

彼は私と同じ歳なので26歳。26歳でアカデミーの常勤講師になるのは簡単ではありません。表立って募集をかけている訳ではありませんので、現教諭の方々に認められた者しか声を掛けてもらえません。学業、人柄共に優秀であれば良い話も自然と転がってくることを改めて感じました。

 

ただ、これからPT専門学校には厳しい時代になります。PTの生き残りが厳しい時代になることは私のブログでも度々記載していますが、それでもPTを目指す人は年々増加しており、PT学科を新設する大学も増加しています。実力社会になりつつある現代ですが、それでも大卒と専門卒では給料に大きな差があり、それは医療界隈の枠に留まりません。

 

最終学歴の兼ね合いから専門学校より大学を選択する人は今後も増えていくでしょう。

 

そもそものPTの未来に関する問題、大学にPT学科が増えている問題、専門学校は主にこの二つと

戦っていかなければなりません。

 

「教員は安定」

 

というのは専門学校教諭には当てはまらないかもしれせん。学生指導しつつもこの界隈の問題解決に取り組んでいかなければなりません。それは並大抵のことではなく、PTであれば誰でもできるなんてことはありません。

 

となると、この状況に彼は適任だと思っています。

 

元々なんでも自分で決めて行動してきた男であり、目標に向かって努力する癖が既についています。正直言ってきゃんばすに欲しかった人材です。ただ、そんな彼だからこそ専門学校教諭の声がかかったのでしょう。

 

PTには厳しい時代ですが、PTの新たな価値を作るチャンスでもあります。

 

是非とも彼には頑張って欲しいものです。

 

 

 

 

認知症にはとりあえず脳トレ??

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この土日で幼馴染と温泉に行ってきました。中学卒業後からほぼ毎年のように開催している温泉旅行。今年で9回目ですが、参加メンバーは1回目とほぼ変わっておらず、今回も9人集まりました。

 

この歳になっても毎年10人近く集まるグループも珍しいのではないでしょうか。素晴らしい友達に囲まれていることを実感します。

 

こまめなストレス発散も大切ですが、大きな発散も大切です。

 

そんな温泉旅行にて、ずば抜けて頭の良い友達(将来官僚希望)がこんなことを話してきました。

 

脳トレばかりしていたら【脳トレの得意な認知症】が増えるだけだよね」

 

流石将来官僚になる男。私の分野のことまでよく知っているなと感心しました。まさにその通りです。

 

認知症の急増は社会問題になっており、この不治の病のようなものとどう戦っていくべきなのかの議論は至る所で繰り広げられています。

 

運動や脳トレ認知症の予防に有効であることは間違いありませんが、改善に有効かと言われるとエビデンスは高くありません。

 

特に脳トレは更に議論が必要です。脳は数え切れないほどの役割を担っていますが、脳トレで使う(鍛えられる)部分とADLで使う部分は異なっており、脳トレで認知機能改善を図ることはなかなかに難しいと思います。その為、脳トレをすればするほど解ける問題は増えるかも知れませんが、それはあくまで脳トレが得意になっているだけです。

 

つまり私の友達が言うように、脳トレの得意な認知症を増やしているだけにすぎません。

 

もちろんやらないよりはやった方が良いですが、本気で認知症の改善を図りたい場合は、脳トレの数をこなすだけでは無駄です。認知症の本質から学習していく必要があります。

 

私も何百何千の認知症患者を見てきましたが、脳トレを続けたことで認知機能改善を認めたケースにはまだ出会っていません。

 

そもそも認知症自体に目に見えて認知機能改善を認めたケースもそれほど多くはなく、それだけ認知症というものは奥が深く難しいものです。それが脳トレという作業課題のみで良くなると思ったら大間違い。

 

必要なことはその方の障害されている部分に対してピンポイントでアプローチすること。この仕事をしていると同じ認知症でも症状や進行速度が千差万別であることに驚かされます。それでも適切な評価を繰り返すことで諸悪の根源を洗い出し、

それぞれに適したアプローチを実施していかなければこの社会問題は改善方向へ向かいません。

 

認知症にはとりあえず脳トレさせとこう」

 

という思考になる人を少しでも減らしていかなければなりません。

 

新人教育体制

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今日は久々のお休み。先週も土日はお休みを貰いましたが、体調不良で寝込んでいました。この土日は体調が回復して最初のお休みなので、しっかりストレス発散していきたいと思います。

 

会社を大きくするには新人教育体制の整備が必須だと感じる今日この頃。きゃんばすは3月に2名、4月に1名の新しい看護師を迎える訳ですが、新人教育体制が整っておらず、新人が事務所に孤立してしまう状況が発生。優秀な人材であれば自らで考え実行していくと思いますが、大多数の指示待ち社員にとってはただただ身動きの取れない無駄な時間になってしまいます。(この方がどっちかは分かりません)

 

企業としてもこれでは生産効率が低下してしまい、尚且つ社員満足度も低下してしまう為良い事なしです。

 

ただ、一人一人が現場に出てしまう在宅サービスだからこそ、常に事務所に職員を滞在させることが難しいのが現状。

 

私が入社した時はリハビリ職員が一人もおらず、リハビリもゼロスタートだった為、指示されなくてもすべきことは明確でした。その為、入社初期から常に一人行動でなんとか仕事を掴み取ってきました。

 

しかし今は組織としてある程度の大きさになった為、新人教育が重要になります。新人がリハビリスタッフであればどうにかして教育時間を確保すると思いますが、新人看護師に私が指導できることは非常に少なく力になれません。この点にやるせなさを感じます。

 

これから一緒に働く3人の看護師は、若さ溢れる素晴らしい逸材です。ただ、そんな彼女らを生かすも殺すも私たち次第だということを痛感します。どういうスタンスで入職してきているかにもよりますが、空き時間を有効活用できる人はそれほど多く無い印象です。私自身、すべきことが明確だったとしても有効活用できていたかと聞かれると危ういところです。

 

この3人が飛躍を遂げることができる環境を作っていきたいです。