南の小言

100年健康を作るPTの日常

柔らかい=良いではない

今日のメディカルサポートも肩痛に関する依頼でした。

肩関節運動を中心に5分近い評価動画を送って頂けた為、こちらもしっかりと視診評価させていただきました。

 

全体的に身体が柔らかい方だということでしたが、その柔軟性を全くと言っていいほど使えていない状態でした。

 

立位姿勢は典型的なスウェイバック姿勢。前屈をすると手掌までべたっと地面につけることができる程でしたが、立位姿勢ではハムストリングスが全く利いておらず、どの動作でもハムストリングスが利いていない印象でした。私は、根本的原因は肩関節ではなく、腰椎が過前弯していることで腹筋群が機能不全を起こし、骨盤下の筋や胸椎、肩関節周囲にまで影響を及ぼしていると考えました。

 

その為、ダイアゴナルや90-90ヒップリフト等体幹筋や胸腰椎に向けたアプローチ方法を提案しました。骨盤~体幹部を修正することで間接的に悲鳴を上げている肩の治療に移していく展開方法を提案し、1か月程経過を追って頂くことになりました。

 

この方のように、柔軟性が高いのに上手く使えていない方がたくさんいらっしゃいます。柔軟性が高いことは良いことですが、その柔軟性を必要に応じて適切に使うことがが出来る筋が一番良質です。

 

その筋肉が上手く機能しないことには必ず理由があり、原因を改善しなければ同じことの繰り返しになります。

 

【弱い筋肉を鍛える】【硬い筋肉を伸ばす】それだけ解決することはなく、なぜ衰えてしまったかを深く掘り下げていくと答えが出てくると思います。