南の小言

100年健康を作るPTの日常

悲しい出来事

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【良いことが続くように悪いことも続く】

最近は良いことが続いていると感じていましたが、今週は悲しいことが沢山ありました。1件、訪問リハビリでは無く訪問マッサージを実施して貰いたいというご家族の要望から訪問リハビリが終了となったという件がありました。

 

利用者さんはほぼ寝たきり状態。ご家族は現在の状態から端座位保持や車椅子乗車レベルまで少しでも機能回復して欲しいという希望があり、上記の理由で訪問リハビリ開始。しかし、介入して約2週間が経過した一昨日、痛みの訴えが強いことから訪問マッサージに変更したいという話を受けました。私は「痛みは本人が持つ関節リウマチの影響と長期臥床の影響が強いこと」「疼痛緩和と機能回復を目指すのであればリハビリの方が良いこと」をお伝えしましたが、ご家族の思いは変わらずあえなく訪問リハビリ中止となりました。

 

私としてはとにかく悔しい出来事でした。

 

訪問リハビリの良さを実感してもらうことが出来なかったこと、リハビリからマッサージに移行することで機能回復はほぼ見込めなくなること、自分自身の力の無さを痛感し、悔しいの一言です。

 

私自身を否定されている訳ではありませんが、この経験は必ず次に活かす必要があります。リハビリの質はもちろんですが、今後の展開方法や展望を前もって明確に説明しておく必要がありました。痛みを訴えていたらご家族が心配するのは当たり前です。その点の配慮が足りませんでした。

 

この利用者さんには、私が訪問リハビリに入る以前から長い付き合いの訪問マッサージ師がいました。簡単に言えばその方への信頼に負けたということです。CMさんは訪問リハビリをゴリ押ししてくれましたが、ご家族の意向に変化はありませんでした。

 

技術よりも信頼が大切な仕事だとつくづく思います。

 

この経験は私にとって【失敗】です。この【失敗】を重く受け止め、同じ事例を作らないようにして行きます。

 

訪問リハビリで金沢を回っていると、結構な頻度で訪問マッサージ業者の社用車を目撃します。そのくらいマッサージは需要があるということですね。訪問マッサージも保険が適用される場合があります。つまりほぼ税金でマッサージを受けることが出来ます。私は同じ税金を利用させてもらっている業者として、訪問マッサージには絶対に負けなくないと考えています。本来は訪問マッサージと訪問リハビリは用途が違います。しかし世間一般では混同されつつあります。「同じようなサービスを使うなら受け身(マッサージ)の方が良い」と思っている人がいることも事実。私としては、自分自身の身体を今後良くしていく(今より健康を目指す)のであればリハビリ一択だと考えています。

 

リハビリの重要性を広めなくてはいけません。課題は山積みです。