南の小言

100年健康を作るPTの日常

救急車1回45,000円

f:id:going373:20230921222749j:image

最近、救急車の出動頻度が高く感じないでしょうか?1日何度も救急車の音が聞こえます。私も1度気になるとその音を拾ってしまう癖がついてしまい、より頻度が高くなったように感じます。

小学校の時、何故救急車の音は遠くに離れると違って聞こえるのか疑問に持ち、調べてみたことがあります。そこで初めてドップラー効果の存在を知りました。恐らく周りの誰よりも早くドップラー効果の存在を知った者だと思います。なんの自慢にもなりませんが(笑)

 

救急車の出動頻度が高く感じる理由。最も大きな理由は皆さんが知っての通り新型コロナウイルスの影響です。収束と再燃を繰り返しているコロナですが、実はコロナでも無ければ危険な状態でも無い人が救急車を呼ぶケースが増えているようです。一昨年、年間100万件程119番通報があったそうですが、そのうち約20万件(2割)は不要不急の119番通報だったそうです。「救急車で行くと優先して診療してもらえると思った」「交通手段が無くて電話した」「微熱が下がらなくて不安だった」等身勝手すぎる理由で呼ぶ人も少なく無いそうです。もちろん消防庁の方で、救急車が必要か否か選別している訳ですが、実際救急車を出動させたケースの約5割は必要性の低い軽症だったそうです。

 

ここで二つの問題が考えられます。

 

一つ目の問題は、不要不急の119番通報が増加することで本当に必要な人への対応が遅れるという事。救急車の数や救急隊の稼働人数には限界があり、これを超える要望には待機時間が発生します。不要不急の対応中に、一刻を争う急病患者の対応に間に合わない可能性があります。

 

二つ目の問題は、救急車の出動は行政サービス。つまり税金で賄われているという事です。無料で呼ぶことが出来ますが、実際には1回の出動に4万5000円かかると言われています。不要不急の119番通報が増加すればするほど、そこには多額の税金が使用されます。4万5000円という額は決して安い額ではありません。そんな救急車が昼夜問わず走り回っています。救急車が到着した時、玄関先で当事者が普通に立って待っているという事例も少なくないそうです。

 

無駄な税金を使わせない為、必要な人に素早く提供出来るようにする為、この2つの理由から、もっと119番の在り方を私たちは考えなくてはいけません。

 

大半の人は無関係と感じる事かもしれません。何でもかんでも【無駄を無くせ】【財源は税金だ】というのもどこか醜い気もします。ですが、実際にこのような不条理な状況が存在していることは知っておくべきだと考えています。