南の小言

100年健康を作るPTの日常

100年歩こう

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現在日本に100歳以上の高齢者は何人いるでしょうか。昭和38年には全国で153人しかいなかった100歳以上の高齢者。2023年時点で92,139人に達しており、現在も増え続けています。(内88%は女性)言わずもがな世界一です。

 

そんな人生100年時代ですが、100歳になっても独歩又は杖で歩いている人は全体の何%いるのでしょうか。ネットで調べても信憑性の高い情報はありませんでした。

 

先日とある利用者さんの誕生日をお祝いしました。98歳となる彼女は、弊社の利用者さんの中で最長寿になります。もうすぐ100歳になる彼女ですが、屋内外問わず独歩で移動。訪問時に炎天下で庭仕事をしている時があるほどのパワフルさを持っており、転倒することはほぼありません。そんな彼女に長生きの秘訣を聞いてみました。

 

「自由に生きてるからかな」

 

彼女は笑顔でこう話しました。そういえば、先日まで弊社で最長寿だった利用者さん(現在怪我により入院中)も同じことを言っていた気がします。

 

【自由に生きる】とは言い換えると【ストレス無く生きる】ということだと解釈しました。お二人に共通していえること、それは独歩で自由に歩いているということ。

 

ストレスには様々な種類があります。気温や気圧、騒音などの影響を受ける物理的ストレス。有害物質や薬、アルコールなどによる化学的ストレス。精神的な不安などから生じる最もポピュラーな心理的・社会的ストレス。どのストレスも無碍には出来ないものですが、【自由に生きる】ために回避すべきストレスはやはり心理的・社会的ストレスです。中でも、身体が自由に動かないことによるストレスは計り知れません。身体が思うように動かないことで行動が億劫になり家に篭ってしまう人は大勢います。つまり、高齢者にとって最も大きなストレスは【身体の自由を奪われること】だと考えられます。

 

100歳近くになっても独歩や杖歩行で生活できている人は本当に元気な人が多く、70〜80歳前後で既に杖や歩行器を使用している人は、ネガティブな気持ち(心理的ストレス)を抱えている人が多い印象です。

 

自由に生きるには自由に動ける身体が必要だということであり、自由に動ける身体を持っている人は心理的ストレスも少なく健康に長生きします。

 

100年歩ける身体を作ることが100年健康を作る要かもしれません。