南の小言

100年健康を作るPTの日常

PTの自費領域

f:id:going373:20231213194432j:image

 

数日前の話ですが、大谷翔平の移籍先が決まりましたね。契約金は10年で1014億円。全く想像がつかない金額であり、現実味がありません。最早羨ましい気持ちすら出てきません。

 

時給換算すると116万円。数時間野球をすると日本人の平均年収に到達します。とんでもないですね(笑)

 

昨日、【療法士として年収500万円は可能なのか?】というオンラインセミナーを受講しました。先日私が取り上げたかっぱ整体の代表や、PTYouTuberとして10万人以上の登録者を誇る富永康太さんが療法士界隈の現状と自費の可能性について話をされました。

 

このセミナーの題名を見てまず感じたこと。

 

「なんて夢の無い業界なんだ…」

 

年収500万円到達が可能か不可能かの議論は、療法士が夢の無い業界である事を示しているようなものだと感じました。

 

日本の平均年収を458万円。つまり療法士が日本の平均年収を少し超えることは可能なのか議論していることになります。そしてこのセミナーでは、病院勤務や施設勤務で年収500万円を超えることは難しいという結論に落ち着きました。

 

病院でのリハビリは、一週間に108単位まで(1単位20分)というルールが法律で定まっています。1回2単位をベースとすると、PT一人当たりの生産性が月112万円が上限ということになります。つまり病院勤務PTはフル稼働しても月に112万円程度の売り上げしか作ることが出来ません。比べるのもおかしいですが、ほとんど大谷翔平選手の時給です(笑)

 

労働分配率は40~60%が適正と言われていますので、仮に間の50%だと仮定します。変動費率が40%、限界利益率60%だとすると、限界利益が67万円。そうするとPTはフル稼働で月の給料が33.5万円になります。フル稼働でこれなのでボーナスを入れるにしてもなかなか500万円は厳しいことが分かります。

 

(ちなみに私が実施している訪問リハビリは1週間の可動単位に制限はなく、単価も高い為、500万円を超えることは可能です)

 

よくSNSでは様々な業界が年収の可能か不可能かのラインを【1000万円】と設定しています。この数字を500万円と設定せざるを得ない療法士界隈に不安を感じます。

 

ただ、普段から再三お伝えしていますが、これは日本の医療制度に乗っかった場合です。かっぱ整体の社員は入社1,2年の社員でも500万円越えをたくさん排出していますし、富永康太は年商1億越えだそうです。

 

PTの自費領域に大きな可能性と需要を感じます。ただ、PTは急速に増え続けており、既にPTという資格に特別な効力は存在しません。

 

PT+○○といった新しい武器が必要になってきます。

 

PTにとっては厳しい時代が到来していますが、差別化を図るチャンスでもあります。

 

時代の流れと共に、私のブログもPTの暗い話題ばかり取り上げていますが、明るい話題がもっと出てきてくれたらと思います。