南の小言

100年健康を作るPTの日常

ボランティアでは飯は食えない

私がPTを目指したきっかけはお金持ちになりたいからではありません。ただそれは至極当然な話です。なぜなら通念上PTはお金持ちになれないから。9割は病院や施設に勤め、いいとこサラリーマンの平均年収程で留まります。「この職は儲かる」と思ってPTを目指す人はいないのではないでしょうか。

 

PTを目指す人の大半は実際にPTと関りを持った経験があり、「困っている人を救いたい」という気持ちが強い方が多いです。私自身も学生時代の怪我によりPTと関わる機会が与えられ、同じように怪我で苦しむ人を救いたいという気持ちからPTを目指すことを決意しました。これは良くある理由であり、私が卒業した理学療法学科も7.8割はスポーツ経験からPTを目指し始めた人たちです。

 

ただ、スポーツ領域でPTとして働き、まともに飯を食える人はほんの一握り。需要の9割は病院と施設です。そこで、自分の求めてきたPT像と世の中で求められているPTとのギャップに耐えられず、PTを辞めてしまう人も大勢います。

 

ひとえに人助けだけのことを考えるならば、ボランティアで活動することで多くの人を救うことが出来ます。しかし「ボランティアでは飯は食えない」

 

自分の生活の為には一定の料金を頂く必要があります。しかし、健康や運動に関与する業界において料金がかかってでも実施したいと一般的に捉えられている分野といえば、マッサージや整体院、運動として少し特殊なヨガやピラティスくらいでしょう。実施しようと思えばゼロ円で実施できるものに人々はなかなか投資しません。

 

「良い商品なのに売れていない」ものは世の中にはたくさん存在します。それは営業レベルが低いせいなのか、世の中がその商品に追いついていないせいなのか分かりません。ただ、まだ浸透していない商品を売るには数え切れない程の課題があります。

 

私自身、自費リハビリの営業も実施していますが、厳しいご意見をたくさん頂きます。

「リハビリなんて保険内で十分」「お金持ちの遊びですね」

 

想像以上に厳しい言葉が飛び交いますが、私は重要がある事を確信しているので営業を続けます。

 

単にリハビリ難民を救うためにゼロ円でリハビリを実施しても私たちは生活できません。

 

リハビリ難民を減少させると共に、多くの人を救いたいけど救うことができていないPTをこちらが救っていきたいと思っています。

 

時間をかけてヒントを掴み、近い未来、PTの新しい在り方を作りたいと考えています。

 

お金がかかっても使いたい、そんな商品をもっと創作拡大させていきたいです。