南の小言

100年健康を作るPTの日常

人生サポート担当

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今日は祝日ですが、リハビリは利用者さんからの休み希望が無ければ基本実施されます。ありがたいことに「祝日だから休みたい」と言われた事は一度も無く、皆さん前向きにリハビリに取り組んでくれています。

 

そんな利用者さんの中に90代半ばで一人暮らしをしている女性がいます。本日いつも通り予定時間に訪問すると、顔を笑顔にして嬉しそうにこう話しました。

「今日来てくれないと思った。寝室の電気のリモコンが動かなくなって。夜電気が消せなくて大変だったから見てほしい。」

 

私がリモコンを治すと、これまた嬉しそうにこう話しました。

「南さんが来てくれて本当に良かった。一人暮らしだと何かあった時にどうしようもできなくて大変」

 

訪問リハビリは単純に理学療法を行うことだけが仕事では無く、人生をサポートしていく事が重要です。【何でも屋】という訳ではありませんが、できる限り支えていく必要があります。それは一人暮らしの高齢者だと尚更です。

 

SNSを拝見していると何でもかんでも範囲外のことをお願いしてくる利用者さんも一定数いるようです。その為、どこまで実施するかの線引きは必要です。しかし、対人仕事である以上、少しでも寄り添っていく事が望ましいと思いますし、そこに信頼が生まれると思っています。そんな点こそがAIに取られる事がないと言われる所以だとも思います。

 

利用者さんには色々な性格の人がいますし、それは十人十色です。ただ、訪問スタッフにも色々な人がいることを最近実感しました。私の利用者さんの中に3つの訪問看護ステーションが合同で介入している人がいます。その中に、1人変わったPTがいたそうです。リハビリ時間に普段の担当者ではないPTが、同行も無しに1人で来たそう。その方は利用者さん宅に着くやいなや、徐にタイマーをセットし出し無言でリハビリを始めました。そして30分経過しタイマーが鳴ると、何も声を発する事なく帰って行ったそうです。

 

私はその話を利用者さん本人から聞いた時「なんて薄情なPTなんだ」と衝撃を受けました。そんなリハビリは最早AIロボットにもできてしまうかもしれませんね。そんなPTに価値は皆無です。

 

ただ、他社のPTの愚痴をこぼしても私には何のメリットもありませんので、反面教師として捉え、私だからこそできる関わり方を意識していこうと思いました。

 

色々な人がいるなぁと何とも言えない気持ちになった瞬間でした。