南の小言

100年健康を作るPTの日常

正しい運動は無料ではできない

今日は暖かい一日でした。利用者さんと屋外歩行訓練中に見つけたうどん屋さんが気になってパシャリ。大通りに面しておらず、知らなければ見つけることの出来ない場所にありますが、昼前から列が並んでいました。場所が悪くても良い店は口コミで広がります。きゃんばすも口コミで広がっていきますように…

 

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1割負担の高齢者であれば、訪問リハビリは40分で約600円。破格も破格です。しかしそれを高いという利用者さんが結構います。

 

600円が高いというよりは、運動にお金をかけるくらいなら自分たちでやりますといった感じ。

ただ、そんな理由でリハビリを断る人のなかで、その後自分自身で運動習慣を身に付けることが出来た人を見た事がありません。そして早々に全身の筋力低下を起こし、尚更思うように身体が動かなくなっています。挙句の果てに身体状況の悪化により更にお金がかかっている始末。本末転倒です。

 

600円が安いか高いかの捉え方は人それぞれですし、訪問リハビリを断ることが悪い訳ではありません。ただ、著しい身体機能の低下を感じている上で運動習慣が無い人は、まず利用すべきだと考えています。それが長い目で見た時の医療費の削減に繋がります。

 

訪問リハビリを断る人はいますが、私たちのリハビリを受けた上で断る人は今のところいません。病状の悪化や単位の兼ね合いでリハビリが中止になることは稀にありますが、私的な理由でリハビリが中止になったことは1度もありません。それは少なくとも私たちの行うリハビリに一定のお金を払う価値を感じてくれている証拠だと思います。

 

1度でも訪問リハビリを開始してくれたら継続してもらえる自信はありますが、1度も介入できずに断られてしまうケースがある度に、非常に悲しい気持ちになります。それと同時に「絶対に受けた方が良いのに…」という気持ちにもなります。

 

運動は無料で出来ます。

 

しかし、正しい運動は無料ではできません。特に高齢者のような情報を簡単に集めることの出来ない人たちは尚更専門家と一緒に運動するべきです。

 

こういった発想をもっと金沢でも広めていかなければなりません。