南の小言

100年健康を作るPTの日常

問題は分かっているが、

これは私が度々直面する問題です。

 

一つの筋肉をとっても鍛え方はたくさんあり、どのトレーニング方法が本人に適切かを考えなくてはいけません。その為にはどの姿勢でどんな代償が出てしまうのか、どんな動作で痛みが出るのか等を細かく評価する必要があります。

 

フィットネスジムでは、ある程度身体自由度が高い方々が会員様になってくるので、どのトレーニング方法も適切な指導さえ行うことが出来ていれば大半は適応されます。しかし、高齢の方や身体に多くの悩みを抱えている方はそうはいきません。長い年月をかけて培ってきた不良姿勢やそれに伴う変形、問題が多ければ多いほど、どの運動を処方しても代償動作のオンパレードになってしまいます。治療のためのトレーニングが二次的症状を誘発してしまうケースも少なくありません。

 

こういったときに、トレーニングのレパートリーを一つでも多く持つ必要があると切に感じます。骨変形が進んでいる方に当たり前のようにマシントレーニングを処方すると確実に悪化していくでしょう。

 

何の気なくこの筋肉が弱いからこのトレーニングという流れは絶対に無くさなくてはいけません。

○○筋の筋力低下→なぜ弱化した?

→○○関節の可動域制限を起こしているから→なぜ制限が生じている?

→××筋の滑走不全が生じているから→なぜ滑走不全が生じている?

→なぜ?なぜ?なぜ?

 

と、とにかく原因を探っていったうえで最適なトレーニング方法を選択しなくてはいけないと思います。

 

当然この考え方は老若男女問わず必要な思考だと思いますが、フィットネスジムではシステム上困難だと思います。

その為、如何に動作の中で問題を見抜き、トレーニングの中で改善を図るかが重要になってきます。パーソナルジムでは個々を見る時間がとりやすいですが、他のジム形態であれば個々を見る時間は非常に限られてくると思います。

 

限られた時間でその方の癖を見極め、たくさんあるトレーニング方法から最適なものを選択し実施する。この流れが大切になってくると思います。

 

その為には、なるべくたくさんのトレーニングのレパートリーを持つ必要があります。

マシントレーニングも促していく中で、別個でその方にあったトレーニングを提案することが出来るトレーナーは今後必ず活きてくると考えています。