南の小言

100年健康を作るPTの日常

同じ思考を持ったCMを増やしたい

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5月3日、私がお世話になっているCMさんをピックアップした有料記事が朝日新聞デジタルで掲載されました。題名は【漂う生ゴミの臭い「孤独死するかも」 認知症の一人暮らし支える福祉】というもので、リハビリ実施中の私の写真も掲載して頂きました。

(写真はデジタル記事ではなく紙面記事の為、私の写真は掲載されていません)

 

内容は題名からもわかるように、認知症と福祉の関係性についてです。

 

近年、個人で居宅介護支援事業所を開設する人が増えていますが、個人での開設はなかなか儲かりにくい職種と言われています。病院や訪問看護ステーションに併設されている居宅介護支援事業所であれば、獲得した利用者を自社の看護やリハビリ、施設等に繋げることで間接的に会社の利益を生むことができますが、個人では利用者を増やす以外に利益を生むことは難しく、収入も利用者数に依存します。雇われでは無い為自由度は増しますが、一人で行う場合の限界値が低い傾向にあります。

 

そんな中、記事の内容から分かるようにこちらのCMさんは直接的な利益を生まない支援を積極的に実施することで制度の【すき間】埋めようとしています。

 

利益にならないサービスは極力実施しないというのが一般的な考え方でしょう。ただ、こちらのCMさんは利用者さんのことを第一に考え、制度の壁によって最適なサービスをことが出来ない場合は、自らの時間と利益を割いてそのすき間を埋める活動を行っています。

 

ここまで人に対して行動を起こすことが出来る人はいるでしょうか。

 

私は彼女から何人ものリハビリ依頼を頂いている為、度々お話をさせていただく機会があります。会話の内容は、利用者さんがもっと幸せに過ごすことが出来るようになるためにはどうすればいいか、という話が大半です。

 

施設入所を第一に考えるCMさんがたくさんいらっしゃる中、極力自宅で自由に暮らせる環境を整えたいということが彼女の目標です。

 

施設は人生のゴール(最終地点)と呼ばれるように、一度施設に入所してしまうとそこから在宅復帰できる人はまずいません。ご家族の介護負担軽減という側面もあり、本人の意思のみで選択することはできませんが、まずは住み慣れた在宅での生活を第一に考えた支援を実施していくべきだと私は考えています。

 

訪問リハビリは不必要。デイケアに行けばいい。

 

こういった心無い言葉がSNSでは度々見られますが、経験上できることなら住み慣れた家で運動をしたいという方が圧倒的に多いです。

 

社会情勢(高齢化問題や医療費問題)を考えると高齢の方の意見全てを尊重する訳にはいかない場合もありますが、少しでも長く、住み慣れた家で生活を送ることができるよう支援していきたいです。