南の小言

100年健康を作るPTの日常

第二の家族になる

f:id:going373:20240229210031j:image

 

私はいつも、利用者さんにとって【第二の家族になる】ことを目標にリハビリに取り組んでいます。最近は、家族までは行かずとも大きな信頼を寄せてくれている感じが伝わる機会が増えてきました。非常に嬉しいことです。

 

が、時々思わぬ弊害あります。

 

それは、私が出張や会議の為に担当変更を促すと「南さんが来れない日は休みでいいよ」と言われてしまうことです。3月は東京出張が2回あり、4日間分の枠を空ける必要がありました。そんな中、上記のようなことがあるとスケジュール管理も一苦労です。会社としては一件でも多く訪問したいところなので、このような利用者さんが増えてしまうと、出張や会議を予定に組み込むことが難しくなってしまいます。幸せな悩みですが、対策を講じていかなくてはいけません。

 

ただ、これはある意味成功体験かもしれません。

 

今の時代に重要なのは【感情的な繋がり】です。「新規顧客を作るより熱烈なファンを作れ」と言われるように、売上を中長期的に伸ばしていくにはファンビジネスを理解する必要があります。その点こそが、私たちの仕事はAIに奪われることが無いと言われる所以だと思っています。

 

利用者さんの中に、私のことを【孫】と呼んでくれる方がいます。その方は2世帯で暮らしていますが、息子さん夫婦には子供がいません。もし孫がいたらきっと私くらいの歳だったと思います。そのせいもあってか、私のことを孫のように慕ってくれます。

 

彼の訪問リハビリは昨年2月に始まっており、今月で1年が経過しました。【安定した歩行能力を獲得したい】という目標で訪問リハビリを開始した方ですが、正直言って大きな成果を上げることができている訳ではありません。しかし、それでも私が訪問する度に喜んでくれます。

 

治療技術やその効果だけでは得ることができないものを得ることができている気がしました。

 

それは【第二の家族になる】という目標に近いものがあると思います。

 

治療技術はあるが信頼できない人のリハビリは、目標達成次第終了になりやすいと思いますが、治療技術はあまりないが信頼できる人のリハビリは、いつまでも続けることができると思います。もちろん治療技術は必要ですし、ただ話せるだけでは信頼されませんが、技術以外でも信頼を勝ち取る方法はたくさんあります。

 

私自身今後も、治療技術向上を図りつつも、治療技術以外の面でも少しでも多くの利用者さんに信頼して貰えるように励んでいきたいと思います。