南の小言

100年健康を作るPTの日常

痛みはまず病院へ

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国民の2人に1人は日頃から身体に痛みを抱えていると言われています。痛みが出現した時の対処法は人によって様々ですが、大きく分けて3つあると思います。

 

1つ目は【まず整形外科に行く人】

これは高齢者に多いイメージです。病院=待ち時間が長いことが懸念点ですが、比較的時間に余裕があり活動制限因子の少ない高齢者は第一の選択肢として病院に通うケースが多いです。

 

2つ目は【まず整体に行く人】

これは若い人に多いです。短期間で治すためにSNSで人気の整体院を探します。基本的に待ち時間が無いことから忙しい若者に重宝されます。

 

3つ目は【とにかく我慢する人】

これも忙しい若者に多いです。「いつか治るだろう」という気持ちから身体と向き合う時間を設けずに時間が解決してくれることを期待します。

 

3番が良くないことは明らかですが、2番より1番が重要だと私は考えています。疼痛には特異性と非特異性の2種類がありますが、その鑑別には超音波検査や画像初見等の医学的所見が必要になります。その鑑別を実施せずに整体師に触ってもらうのは危険な事だと思います。技術力の高い整体師は手技である程度鑑別出来る場合もありますし、逆に質の低い整形外科では適当な問診や触診で検査を終わらせ、痛み止めや湿布を処方して終了というヤブ医者もいます。

 

それでも痛みを見る際の医学的初見は本当に大きな存在になります。それは病院でリハビリをした後に訪問リハビリやジムのトレーナーをしている私が1番分かります。

 

病院でリハビリを実施する際は必ず医学的所見がある(私がいた病院の場合)ため、その所見と自身の評価を掛け合わせ治療プログラムの立案を実施することが出来ました。しかし、訪問リハビリ(主治医が整形外科以外の場合)やトレーナー活動は医学的所見を得ることがなかなか難しい環境にあります。仮に病院に通っていたとしても直接主治医と連携することが難しいため又聞き状態となります。その途中で情報錯誤が起こることは日常茶飯事です。

 

「すぐに病院に行く癖」をつけて欲しい訳ではありませんが、せめて「慢性痛は整形外科へ」という癖をつけて欲しいと思います。

 

まずは医学的所見が必要です。