南の小言

100年健康を作るPTの日常

これぞ機能解剖学!

今日の金沢は1日通して雨。冷たい雨風に体が蝕まれる日でした。雨に加え、大切なパーカーを失くしてしまい大変ブルーな1日でした。

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スモールジムのトレーナーにとって機能解剖学は必須の知識です。人間の身体を扱う仕事、ましてやグッドコンディションを目指す立場で機能解剖学の知識が乏しいトレーナーは二流と行っても過言ではありません。それくらい重要です。

 

ただ…

 

私自身、機能解剖学を教える側ではありますが、その奥深さに頭を抱えることも少なくありません。

 

A=B、B=Cは成り立ってもC=Aは成り立たないのが機能解剖学。常に学習し続けなければ今持っている知識が過去の知識になります。まずは普遍的な基礎や考え方を養い、知識の変化に対応する必要があります。基礎が固まっていなければ、疑問点が浮かんできません。その為、覚えたところでただの暗記で終わってしまい、現場に活かされることなくいつしか忘れてしまいます。まずは基礎を固めることが重要です。

 

そこで、機能解剖学を学ぶことが面白くなる投稿をXにて発見しました。投稿主は私が度々勉強に使わせて頂いている「Nピラティス」代表の吉田直紀さんです。一部改変したものをここに記します。

 

腸腰筋を鍛えるときにはどんな状態がいいの?〉

腸腰筋の作用は股関節を屈曲と外旋。

「じゃあ脚をあげて外にねじればいい!」

と思いがちですが。

それだと全然腸腰筋を使った感じがわかりにくかった経験有りませんか? 

2011年の研究で

股関節の屈曲角度が深い→腸腰筋
股関節の屈曲角度が浅い→大腿直筋

が働きやすいことが報告されています。

なるほど。

「じゃあ、深い位置で股関節を曲げたら腸腰筋に効くんだね!」

・・ところが現実はそうならない( ̄∇ ̄)

なぜなら

1股関節を深く曲げる
2股関節が硬いと骨盤が後ろに倒れる
3骨盤後傾の状態になる

その「骨盤後傾」の状態だと。

これまた大腿直筋が働きやすくなってしまう。

だから正解のステップはこう

1股関節の後方の筋肉をストレッチ(外旋筋、臀筋群、ハムストリングス) 

2その後にエクササイズを小さい範囲で行う

これが現場的な答えです。

 

 

まさに機能解剖学!!!

 

腸腰筋の収縮を感じてくれない会員さんが多いということをメディカルサポートでも良く聞きます。確かに腸腰筋を効かせることは簡単ではなく、大腿直筋の方が収縮感を得やすいのは事実です。ただ、こちら側の知識や指導力が足りないことで大腿直筋が収縮しやすい姿勢になっているだけかもしれません。

 

その場合は…

そりゃ腸腰筋の収縮を感じることができませんよね。

 

腸腰筋が効く(A)=股関節屈曲、外旋筋(B)→○

股関節屈曲、外旋(B)=脚を上げて外側に捻る(C)→○

脚を上げて外側に捻る(C)=腸腰筋が効く(A)→△or✖️

 

つまりはこういうことです。

 

先日も記載したように、身体はあらゆる連鎖から成り立っており、それぞれがそれぞれの影響を受けやすい状態になっています。

 

負の要素を取り除かなければ、必要な筋に収縮を入れることができません。

ただ、負の要素はどういったものなのか、どのようなことが考えられるのか、

これを知らなければ、答えに辿り着くことができず、腸腰筋に効かせることができずに終わります。

 

こういった考え方を養っていかなければいけません。

 

私は彼の投稿を見て「機能解剖学は本当に面白い」と感じました。

悩みの先に楽しさ、そして成果があります。

 

皆さんもどんどん悩んで、どんどん学習していきましょう。