臼蓋形成不全から人工股関節置換術(THA)を施行した利用者さんの訪問リハビリが今日で終了しました。リハビリ終了の理由は単純に指示書切れです。当初半年間の予定でしたが、冬が不安ということで主治医に無理を言って追加で半年分の指示書を書いてもらいました。指示書切れのリハビリ終了は全く悪いことではありませんが、ちょうど1年間、週2回のリハビリを続けていた為寂しい気持ちでいっぱいです。
介護保険下であれば今後もリハビリを続けることが可能ですが、彼女は普段精神科訪問看護の方で指示書を書いてもらっており、精神科ではPTは介入できません。OTのみが介入できます(この制度を変えて欲しい…)
今回も制度の壁に阻まれたという感じです。
そんな彼女とのリハビリ。精神的な発作に留意する必要があった為最初は探り探りでしたが、最後はお互いが友達のような感覚で接していました。
そんな彼女からリハビリ終了後にこんなメールが届きました。
「今日まで1年間ありがとうございました。この1年間本当に楽しかった!」
…
これが訪問リハビリの素晴らしさだと実感しました。最後に【楽しかった】と言って貰えるのは良好な関係を築くことが出来ていた証だと思います。
THAの患者さんを何十何百と観てきましたが、病院で関わるのは長くても2ヶ月程度。そこから外来リハビリに通うケースもありますが、病棟患者と外来患者では別のPTが対応することが多く、1年間みっちり関わることが出来るケースはありませんでした。
今回初めてTHA患者の1年間に密着させて貰い、どのような痛みが出現しどのような経過を辿るのか、ADLにどのような問題が生じるのか等を学ぶことが出来ました。この経験は病院PTでは絶対に出来ません。
リハビリは在宅が最も大切だと感じた1年間でした。