病院に多数蔓延るマッサージしか施行しないPT(所謂もみもみPT)についてはこのブログで何度も語ってきました。マッサージは悪いことではありませんし、筋緊張を緩和させたり柔軟性を高めたりする上で必要な手技です。マッサージやストレッチを初めとした受動的治療は時に大きな効果が期待できます。
しかし、こんな研究結果があります。
「マッサージや静的ストレッチは一時的な筋力低下を引き起こす」
つまりもみもみPTのようにマッサージやストレッチのみでリハビリを終了させてしまった場合、患者さんの筋力を低下させて終わりという訳ですね。せっかく受動的な方法で筋緊張を緩和させたとしても使わなければすぐに元に戻ります。そうなるとただ筋力を低下させただけになります。
筋力低下がADLやQOLの低下に繋がることは火を見るより明らかであるため、もみもみPTが医療費搾取のみならず健康寿命延伸の足枷にもなっていることが分かります。
マッサージ屋でマッサージを受ける分にも何の問題もありませんが、リハビリを実施する以上は、マッサージ+運動療法が必須です。
また、運動もろくにせずマッサージ屋に入り浸っている人も、一時の快楽と引き換えに健康を失っているようなものかもしれません。
受動的行為に頼りきりの生活がいかに健康に良くないことなのかを示している気がします。