南の小言

100年健康を作るPTの日常

増え続ける認知症をどう食い止めるか

 

認知症予防には脳トレ

認知症予防には運動」

認知症予防にはサプリメント

 

世の中には様々な情報が出回っていますが、どれも確立されたエビデンスは無く、決定的なものがありません。「風邪にとっての薬」のように即効性が期待できるものが認知症には無い為、効果の有無判定が非常に難しいものです。

 

ただ、日々増え続ける認知症患者の波を食い止めなくてはあらゆる社会問題は解決できません。

 

私が現在訪問リハビリを担当している利用者さん、昨年末ごろから認知機能低下を認め、深夜の徘徊や異常行動が目立つようになりました。そしてここ最近はその症状が日中も現れるようになりました。日によって症状はまちまちですが、症状の進行が目に見えて分かります。

 

認知症予防に効果のあるもの」と検索するとこのようなものが出てきます。

生活習慣病を予防、治療する

②バランスの良い食生活で健康に保つ

③良く歩き、良く運動する

④過度の飲酒、喫煙に注意する

⑤活動、思考を単調にならないよう努める

⑥生きがいを持つ

⑦人間関係を普段から円滑にしておく

⑧健康管理は自分で

⑨病気や障害の予防や治療に勤める

⑩寝たきりにならないよう心掛ける

 

正直言って「そりゃそうですよね」という内容です。

 

私の経験上、10項目ほぼ全て満たしているにも関わらず認知症になった人もいますし、逆にどれも満たしていないのに一切認知症状が出現していない人もいます。人間は千差万別である以上絶対は存在しない為、あくまで上記の項目は確率の上下に寄与するだけです。

 

ただ、世の中の健康意識が高まっている(上記の項目をある程度満たす人が増えている)にも関わらず認知症患者の割合は増加しています。高齢社会なので患者の数が増加することは当然ですが、割合が増加する理由にはなりません。

 

何か認知症を誘発する大きな原因がある、若しくはどの項目も予防効果が期待できない可能性があります。

 

そう思うと、認知症患者を減少させることは私たちが想像している以上にレベルの高いことなのかもしれません。

 

…と考えるとワクワクしますよね。

 

世の中には未解決の社会問題が無限に存在します。しかし、徐々に解決の方向に向かっている問題も多く、認知症問題のように解決の糸口が掴めていない問題はそれほど多くは無い印象です。そういった問題には積極的に攻めの一手を打っていく必要があります。

 

スクラップアンドビルドを繰り返し、少しでも早い問題解決を叶えたいですよね。

 

あらゆる社会問題の解決により一層励んでいかなければなりません。