南の小言

100年健康を作るPTの日常

激安マッサージ屋

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(前提としてPTは本来マッサージ以外にも様々な手技を駆使して治療を行っていますが、結局マッサージを求めている患者さんにはマッサージのみを処方しているPTが多いという現状があります。よって今回は皮肉も込めてPT=マッサージで話を進めます)

 

最近の整形外科クリニックは【激安マッサージ屋】と化していると言われています。

 

自宅の近くにある整形外科クリニックはいつ前を通っても満車です。そして車にはクローバーマーク。通っている人の多くが高齢者だということが分かります。中には本当に身体の不自由を治したという思いから必死に通っている人もいると思いますが、マッサージ屋感覚で通っている人もたくさんいます。

 

マッサージ屋によって料金はバラバラですが、大凡1時間4,000円〜6,000円程。それがクリニックに行けば1割負担でしかもPTからマッサージを受けることが出来ます。

 

運動器リハビリテーション料は1単位(20分)185点、基本2単位(40分)なので370点になります。1単位10円なので370点では3,700円です。加算や診療料を除くと、1回3,700円で利用可能になります。ここから保険が適用されるので1割負担ではなんと370円。40分370円でマッサージを受けることが出来ます。

 

破格も破格です。そりゃ人が集まりますよね。場所によってはクリニックが高齢者の集いの場になっている所もあるそうです。

 

クリニック側も商売なので、この状況に疑問や危機感を感じでいません。事実患者さんが増えていますからね。

 

ただ、社会保険料問題の兼ね合いから、近いうちに高齢者も均等に3割負担になるのでは無いかと言われています。するとどうなるでしょう。今まで数百円だった負担額が1000円を悠々に超えてくるため、通う高齢者は激減するでしょう。するとPTのマッサージでは満足に売上を献上出来なくなります。そうなると、実力あるPTは生き残り、マッサージPTは淘汰されます。

 

マッサージPTとしては危機的状況ですが、PT本来の役割とはかけ離れてしまっているため、誰も救いの手は差し伸べないでしょう。

 

クリニックのマッサージPTが消滅する未来が違いかもしません。