南の小言

100年健康を作るPTの日常

基盤、根本

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こちらの書籍は私が先週購入したものです。

定価13,000円+税の商品ですが、いくらで購入したと思いますか?

 

Amazonで送料込み1,000円で購入しました。2012年に出版された古い書籍であり、現在は否定されている古い情報も多々あるかとは思いますが、それでも破格です。新品では簡単に10,000円を超える医書も、中古であれば比較的安価で購入できます。人気の医書はなかなか値崩れしませんが、かつて人気だった書籍も長い年月が経過すれば安価になります。私はそこが狙い目だと思って、すぐ買ってしまいます。

 

皆さんはこの書籍の題名にもなっているキネシオロジーという言葉をご存じですか?

キネシオロジーは身体運動学の事ですね。解剖学や運動学、生理学を語るうえでは必要不可欠な知識です。深追いするとキリがないくらい奥が深く難しいです。しかし、人間の身体を扱う仕事に従事している人であれば、知っておくべき事項がたくさんあります。

 

この部分(原理原則)が分かっていれば、物事に対して根拠を持って対応することができます。

例えば、レッグカール→ハムストリングの筋トレ、レッグエクステンション→大腿四頭筋の筋トレといったように○=○の様な考え方をしていてはここで考えが止まってしまい、ただの暗記になってしまいます。

 

なぜレッグカールはハムストリングに効くのか、なぜレッグエクステンションは大腿四頭筋に効くのかと言うところから始まり、どの角度からどの角度にかけて出力が最も発揮されるのか、それはなぜなのか…

 

身体運動学を学ぶことで、トレーニングに限らず人の動きに対して様々な疑問が浮かんできます。とにかく【なぜならば】を追求することでトレーナー、セラピストとしての質が向上します。

身体運動学を学んでいない人は、そもそも疑問が浮かびません。それは原理原則を知らないからです。その為、不測の事態が起こった時に原因を解明することができません。

 

肩のアウターマッスルが優位な方に対してローテーターカフのトレーニングを処方する場合、スキャプラプレーン上でトレーニングをすることが望ましいと言われています。なぜスキャプラプレーン上で行う必要があるか分かりますか?

 

肩甲骨はそもそも前額面上で30°程度前方に角度を持っている為、その角度に沿って運動を行ったほうが靭帯や他筋の影響減らすことができるからです。逆にいうとその角度で運動をしないと外的要因を消すことが出来ない為非効率もしくは効果が期待できないということです。

 

こういった知識は他でも応用が効きますが、「ローテーターカフのトレーニングは30°水平内転位から始める」という形で暗記していては次には繋がりません。

 

基盤、根本を理解することは大変なことではありますが、その部分をしっかり理解出来ればその後いかなる場合でも必ず活きます。

 

身体運動学を中心に基盤、根本を理解していきましょう。